地下ダムとは
本事業の水源は、地下谷を締切って建設する米須及び慶座の2箇所の地下ダムに主に依存しています。
この地下ダムとは、「水を通さない壁(止水壁)を地下に造って、今まで利用されずに海に流れ出ていた地下水をせき止め、琉球石灰岩の小さな空隙を利用して地下水を貯める施設」のことです。
また、米須地下ダムは、海岸付近に設置されており、水を通さない壁(止水壁)が海水の浸入を阻止する役割ももっています。
この地下ダムとは、「水を通さない壁(止水壁)を地下に造って、今まで利用されずに海に流れ出ていた地下水をせき止め、琉球石灰岩の小さな空隙を利用して地下水を貯める施設」のことです。
また、米須地下ダムは、海岸付近に設置されており、水を通さない壁(止水壁)が海水の浸入を阻止する役割ももっています。
地下ダムの特徴
地下ダムは堤体も貯留域も通常地下にあることから、地上ダムと比べ次のような特徴があります。
- 地下ダムは地下の琉球石灰岩の小さな空隙を利用して貯水するため、水没地がなく、ダム完成後も地表部分は従前と同じ土地利用が可能です。
- 地下水の流動が比較的遅いため、干ばつ時でも多雨時に地下浸透した地下水が徐々に貯留域に涵養され、長時間にわたって安定した取水ができます。
地下ダム諸元
名 称 | 米須地下ダム | 慶座地下ダム | |
一般 | 位置 | 糸満市字米須他 | 具志頭村字安里慶座原他 |
基礎地盤地質 | 第三紀鮮新世島尻層群泥岩 | 第三紀鮮新世島尻層群泥岩 | |
貯水池 | 流域面積 | 合計:3.86km2 (直接3.86km2、間接−km2) |
合計:1.21 km2 (直接1.21 km2、間接−km2) |
有効貯水量 | 1,810千m3 | 210千m3 | |
利用貯水量 | 2,720千m3 | 350千m3 | |
常時満水位 | EL4.0m | EL28.0m | |
計画低水位 | (死水位EL-11.6m) | (死水位E18.0m) | |
利用水深 | 15.6m | 10.0m | |
堤体 (止水壁) |
型式 | 地下連続壁撹拌型地下ダム | 地下連続壁撹拌型地下ダム |
堤高 | 69.4m | 53.02m | |
堤長 | 2,345m | 970m | |
堤頂幅 | 0.5m | 0.5m | |
堤体面積 | 108.6千m2 | 28.3千m2 | |
天端標高 | EL4.0m | EL28.0m | |
取水施設 | 施設箇所 | 2箇所 取水井:東部14本+西部4本 |
1箇所取水井:慶座南部1本 |
最大取水量 | 34,450m3/日 | 2,200m3/日 | |
洪水吐 | 型 式 | 複合排水工 | 複合排水工 |
設計洪水流量 | 34.21m3/s | 1.40m3/s |
止水壁施工概念図
先行注入削孔 |
三軸注入削孔 |
米須東部7号取水ポンプ |
米須東部第1群機場 |
用水路
本地区の用水路は1,352haの畑地かんがい用水を搬送するもので、取水施設から揚水機場、揚水機場からファームポンドまでの送水路とファームポンドから関連事業地区までの幹線水路からなります。
この水路の最大流量は、送水路系で0.32m3/s、幹線水路系(配水路系)で0.45m3/sです。また延長は、送水路8条17.3km、幹線水路12条24.9kmで総延長42.2kmです。
沖縄本島南部土地改良区